Mail

― Collaboration illustration by Shion & Yuuri
Story by Yuuri ―





優しくも温かいオルゴールの音色。
 それは……短い、信号(シグナル)

(誰からかしら…?)

ポケットにしまい込んでいた携帯電話を取り出す。
画面に点灯するメール着信マーク。

タイトル『フランソワーズへ』
送信者『ジョー』

(ジョー?)

 一瞬、目の錯覚ではないかと思った。
 何故なら…
 彼なら、自分の部屋に……同じ屋根の下に居る筈。

(どうしてメールなんか…)

 仕事やミッションで遠く離れていても、ぶっきらぼうなメールしか送って来ない彼。
なのに…
何故こんな深夜に突然メールを送ってくれたのだろうか。
 今は…僅かな距離しか離れていないのに。
 逢いたくなったら、直ぐに逢えるのに。

何を伝えようとしているのだろうか。

どきどきと高鳴る胸。
震える指でそのメールを開封する

お誕生日おめでとう。
君が生まれてくれて本当に良かった。

(ばか……ちゃんと言葉で言ってくれたら良いのに…)

文字では無く…言葉で…

熱を帯びた真っ直ぐな瞳で…
優しいあの声で…

(ホント、意地悪なんだから…)

 フランソワーズは携帯電話を握り締めたまま、駆け出した。

一番早く…確実に…
………彼へ返信する為に。







このイラストは、祐浬の線画に紫音が色を塗ったものです///




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